鑑定のお仕事をするために、初めて事務所として借りたのは、蛤御門の変からの大火事でも焼け残った蔵があった、とても古くて大きな京町家の一室でした。
ところがしかし。この京町家には不思議な話が、使う人使う人に起こっているらしく。。。
それは、ある部屋を使うと、なぜかその仕事がものすごく勢いに乗り、その京町家を卒業して、さらに大きな事業へ拡大していく。そういう利用者さまが数名おられたらしく、
きっとね、座敷童子がいるんです。
って、オーナーさんがおっしゃるんです!
そんなん絶対会いたいじゃないですか!
アヒルのおもちゃが勝手に鳴いたり、紙風船がふわふわ動くのみたいじゃないですか!
でも、私が最初お借りしたのは「その部屋」ではない部屋でした。(シェアオフィスだったので時間制になっていて、家賃が安い方を選んでいた)
でも、なんだかだんだんお客様が多く増えてきてくださり、別のお部屋をかりたいと申し出たところ、なんと「その部屋」が空くといわれ、すぐに引越しが決まったのです。
初めて持った私のサロン♪に私はもうメロメロで、座敷童子ちゃんのアヒルより、お買い物や部屋の仕上げをどうするか、日々ウキウキでした。
お客様もどんどん来られて、心配していた家賃も毎月支払うことができていました。
楽しい楽しい鑑定生活。
私は毎日その部屋にいる時間がとても長くなりました。
ある日、夜の20時を過ぎてそろそろ家に帰ろうと帰り支度をしていると、トイレに行きたくなりました。
・・・その京町家のトイレって・・・離れにあるんですよ。大きいので和室を何個か通り過ぎて廊下に出て、外の突き当たりにトイレがあるんです。
真っ暗でひんやりしていて、広いし、廊下もどこもかもみしみしいうんですが、なぜか一人でも全く怖くなかったんです。
でもその日は別でした。
私の部屋は2階にあったのですが、その日階段を降りていると「りんりんりん・・・」って鈴の音が後ろからついてきたんです!
いや、あの、ほんとに髪の毛が逆立ってました。逆立ってるのわかりました。めっちゃ怖かったのです。
おそるおそる振り返っても・・・誰もいません。
(怖いときって見なくていいのに、見ようとするんですよね?!なぜ?!)
私はもうトイレにも行けず、また階段を駆け上がって部屋に戻って荷物を持ってまた降りると、
「りんりんりん・・・」
って途中から鈴の音がするんです!!
その後、どうやって玄関まで行って鍵を閉めたのか覚えていません。
ただ玄関に着いたとき、私のすぐ後ろに「誰かの気配」を感じたのは覚えています。
(運命の出会い)
翌日、私はまたその部屋にいて、夜帰り支度をしていました。
昨日は20時過ぎに鈴が鳴ってなんか出てきて怖かったから、今日は19時すぎにはトイレに行って帰ろうと一生懸命でした。
そして19時半過ぎに階段を降りると、無事、鈴の音は聞こえませんでした。
いやーーーやっぱ錯覚?鈴つけた猫とか?はっはっはーー
なんて言ってまたお部屋に戻ってきて、ソファに座って携帯を見ていました。
それで20時前になったので「さ、かーえろっと」と思って、顔を上げたそのとき・・・
部屋の入り口に置いてある作業机の椅子に、青いワンピースをきたボブカット(おかっぱ?)の女の子が座っていて、ジーーーーーっと私を見ていたのです。
消えそうな青。
白い肌。
薄い目。
華奢な腕。
私は怖いとか叫びたいとか、そんな感覚は一切出てきませんでした。
ただただ、その儚そうな表情と、ちょこんと座っている可愛さに
お名前。なんていうの?
と聞いたのです。すると
ゆ、き、か・・
消え入りそうな小さな声で確かに彼女はそう言ったのです。
ウッっっそおおおおおん!?同じ名前やん!?いや、私は芸名やけどや!?
ゆきかちゃんっていうの?えーーーー!
もう一度話しかけようとした瞬間、そのゆきかちゃんは、スーーーーーーーー・・・・っと消えていなくなりました。
これが、私が出会った座敷童子のゆきかちゃんのお話です。ほんとのほんとにあったお話です。
後日、友人たちのエピソードもあるので、また書いていこうと思います。
今はもうその京町家はシェアオフィスを撤退され、全く別の店舗になっているようです。
あの日、私はゆきかちゃんに出会ったおかげで今があると思っています。
その町屋でゆきかちゃんと過ごした素晴らしい数年間でした。
ありがとう。ゆきかちゃん

また、会おうね。


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